ウォーレン・バフェットの投資戦略:2008年金融危機 vs 2020年コロナショック
ウォーレン・バフェットは「オマハの賢人」として知られ、長期的な視点で市場を見極める投資家です。彼は市場が混乱しているときこそ大きな利益のチャンスと考えています。過去に起こった 2008年のリーマン・ショック と 2020年のコロナショック で、バフェットは異なる投資行動を取りました。その違いを分析し、彼の投資哲学をまとめました。共有させていただきます。
- ① 2008年リーマン・ショック時のバフェットの投資アクション
- ② 2020年コロナショック時のバフェットの投資アクション
- 2008年 vs 2020年:バフェットの行動の違い
- バフェットの投資戦略の本質とは?
- まとめ
① 2008年リーマン・ショック時のバフェットの投資アクション
市場の状況
• サブプライムローン問題をきっかけに、米国の金融システムが崩壊。
• リーマン・ブラザーズが破綻し、世界的な金融危機へ発展。
• 株価は暴落し、銀行も経営破綻の危機に瀕する。
バフェットの行動
✅ 金融機関を救済する投資
• ゴールドマン・サックス(GS)に50億ドル投資(10%の高配当優先株+普通株の購入権)。
• バンク・オブ・アメリカ(BofA)にも2011年に追加投資(後に莫大な利益を生む)。
✅ 割安な優良企業を買収
• 鉄道会社BNSFを340億ドルで買収(景気回復後の成長を見越す)。
• ゼネラル・エレクトリック(GE)にも投資(ただし期待ほどの利益は出ず)。
✅ 市場心理に訴える発言
• 「Buy American. I Am.(私はアメリカ株を買う)」と宣言し、投資家の信頼を回復させようとした。
結果
• ゴールドマン・サックスやBofAの投資は数十億ドルの利益を生み、大成功。
• BNSF鉄道の買収は、現在もバークシャーの大きな収益源に。
• 金融危機時に「市場の恐怖」を逆手に取り、大胆な投資を行った。
② 2020年コロナショック時のバフェットの投資アクション
市場の状況
• 新型コロナウイルスのパンデミックにより、経済活動が一時的に停止。
• 2020年3月に株式市場が急落するが、その後急回復。
• 政府の金融緩和で流動性が確保され、2008年のような金融危機には発展せず。
バフェットの行動
✅ 航空株を完全売却(損切り)
• デルタ航空、アメリカン航空、サウスウエスト航空、ユナイテッド航空の全株を売却。
• 「パンデミック後の航空業界の不透明性が高すぎる」と判断。
✅ 現金比率を増やし、慎重な姿勢を取る
• バークシャーの現金保有額は1370億ドル(約20兆円)に達し、新たな投資に慎重に。
• 2008年のような金融機関への救済投資は行わず。
✅ 日本の商社5社に投資
• 三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅に約60億ドル投資。
• 日本の資源・商社ビジネスの安定性を評価し、長期投資を決断。
✅ 2021年には石油株へ投資シフト
• シェブロン(CVX)やオクシデンタル・ペトロリウム(OXY)に巨額投資。
• エネルギー価格の回復を見越し、割安な段階で仕込み、大きな利益を得る。
結果
• 航空株の売却は短期的に損失となったが、エネルギー株で巻き返し。
• 慎重な戦略を取りつつ、回復する分野への投資を選択。
2008年 vs 2020年:バフェットの行動の違い
項目 2008年リーマン・ショック 2020年コロナショック
市場環境 金融危機で銀行が崩壊寸前 一時的なパニック売り
投資行動 ゴールドマン・サックスなど金融機関を救済 航空株を売却し損切り
資産運用 大規模な買収・金融支援 現金を増やし慎重に行動
成功例 BNSF鉄道の買収、大手銀行への投資 石油株
失敗例 GEへの投資(期待外れ) 航空株の損切り
バフェットの投資戦略の本質とは?
バフェットの投資行動には一貫した哲学があります。
✅ 市場が恐怖に陥ったときこそ、割安な優良企業を買う
✅ 長期的な価値を見極め、景気回復後の成長を狙う
✅ 市場環境によって戦略を変える柔軟性を持つ
2008年は「金融危機の底で強気に買う戦略」を取りましたが、2020年は「市場の回復が早すぎると判断し、慎重に構える戦略」を選びました。
まとめ
ウォーレン・バフェットの投資戦略から学べることは、短期的な市場の混乱に振り回されず、本質的な価値を見極めることが重要だという点です。
• 金融危機のような「本物の不況」では、大胆に買う。
• 景気回復が早い場合は、慎重に行動する。
• 未来の成長分野に分散投資を行い、リスクを管理する。
今後の投資判断にも、バフェットの戦略を活かしていきたいですね!

